アメリカン・ブック・アワード

ビフォア・コロンブス・ファウンデーションというアメリカ合衆国の非営利組織が主体となって1978年に創設した文学賞―それがアメリカン・ブック・アワード(American Book Award)である。

『オール・オーヴァー・クリエーション(All Over Creation)』で2004年度の受賞者の一人となった、日系アメリカ人の作家―ルース・オゼキ(Ruth Ozeki)
『オール・オーヴァー・クリエーション(All Over Creation)』で2004年度の受賞者の一人となった、日系アメリカ人の作家―ルース・オゼキ(Ruth Ozeki)

詩人のイシュメール・リード(Ishmael Reed)、同じく詩人のヴィクター・ヘルナンデス・クルス(Victor Hernández Cruz)、作家のショーン・ウォン(Shawn Wong)、同じく作家のルドルフォ・アナーヤ(Rudolfo Anaya)―それぞれ異なった民族的出自を持つこの4人が設立したビフォア・コロンブス・ファウンデーション。

そのような背景のもとに生まれたこの賞は、『多文化主義』と『多様性』とを選考基準の柱に据え、人種を問わず、性別を問わず、民族的背景を問わず、そして分野を問わず、―優れた文学作品とそれを生み出した現代アメリカ合衆国の執筆者らに対して、いかなる制限も偏見も含めず、敬意とともに栄誉を与える―そのような目的を謳う。

その受賞の対象は毎年複数。候補という形式を持たないため、敗者が生まれることもない。

これまで受賞してきた人々には、作家はもちろん、小説家、詩人、批評家から研究者まで―ノーベル文学賞受賞者のトニ・モリソンもいれば、ヒップホップを専門に論じるジャーナリストのジェフ・チャンなどといった者もいた。

そんなこの賞は、大いなる名を有する秀でた作家や大学教授をその選考委員に据え、産声を上げた年の2年後にあたる1980年より途切れることなく、毎年毎年―様々な者達にその栄誉を与え続けている。

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