ルカ・ガジャス

ドイツ出身にしてセルビア人の血を引く女性モデル―ルカ・ガジャス(Luca Gadjus)〔1983年7月13日生〕

2006年度秋季~バレンシアガのコレクションのその舞台裏にてほとんど『奇跡の一枚』と言えよう写りを成し得たルカ・ガジャス―その肖像。
2006年度秋季~バレンシアガのコレクションのその舞台裏にてほとんど『奇跡の一枚』と言えよう写りを成し得たルカ・ガジャス―その肖像。

ちょうどドイツが大きく2つの国に分かたれていた時代―西ドイツの北部にあって、その内陸のハンブルクという町にフラウケ・ルカ・ガジャス(Frauke Luca Gadjus)という名で生まれたルカは、16歳という若さにあってモデルとしてのその経歴を始動することとなった。

世紀末も間近の1999年~イタリアの『ファッションの都』―ミラノで、同国発のプラダというあまりに名高いファッションブランドのコレクションに出場。専属モデルとして歩いたこの春季のコレクションこそ、モデル―ルカにとっての初のランウェイの舞台であった。

それからすぐに同地―ミラノでミュウミュウというファッションブランドのコレクションを同じく専属モデルとして飾ったルカは、翌年になるとさっそくプラダの春季および秋季の広告の仕事を請け、9月にはイタリア出身のパオロ・ロヴェルシという写真家の被写体になり、その写真を携えヴォーグ誌のイタリア版に登場した。

この頃からというものショーの仕事を急激に増やしてゆき、2002年に至っては、シャネルのアクセサリー部門の広告塔へ、更にイタリア発のスポートマックスというファッションブランドの広告塔へ、そして同じくイタリア発のドルチェ&ガッバーナという名高いファッションブランドの秋季の広告に登場。8月にはマリ・クレール誌のイタリア版の表紙に登場し、その翌月にはヴォーグ誌ドイツ版の表紙を飾った。

マーク・ジェイコブスのコレクションにてランウェイをゆくルカ ―2006年度秋季
マーク・ジェイコブスのコレクションにてランウェイをゆくルカ ―2006年度秋季

スティーヴン・クラインという名高い写真家による撮影を受けてヌメロ誌に姿を見せた2003年には、ナチス・ドイツのハインリヒ・ヒムラーの親衛隊―『SS』―の制服の意匠を受け持ったことで有名な、ドイツ発のヒューゴ・ボスというファッションブランドと契約。年も過ぎて2004年に至ると、その契約を更新したうえで、さっそく2月にアメリカ合衆国のニューヨークへと赴き、アナ・スイ、カルヴァン・クライン、マーク・ジェイコブス、プロエンザ・スクーラー、・・・こうした名高いブランド群のショーを飾っていった。

フィンランドの雄―ノキア社の商品のテレビコマーシャルに登場しもした2005年にあっては、シャネルのアイウェア(目周り装備)部門の広告塔へ、更にスウェーデン発のH&Mの春季の広告に姿を現し、6月になるとヴォーグ誌日本版の表紙に登場。フランスのパリに赴いたうえで、バレンシアガ、シャネル、ランヴァン、イヴ・サン・ローラン、・・・こうしたブランド群のランウェイを歩いて年を締めくくった。

イタリア発のピアッツァ・センピオーネの春季の広告塔を務めた2007年には、ハーパース・バザー誌のイギリス版に現れその表紙を飾り、ついには出産を成して一児の母へ。

・・・そのキャリアも10年目に近づき2008年になると、4月にヴォーグ誌フランス版に登場し、9月にあってはイヴ・サン・ローランのアイテムを着込んでヴォーグ誌日本版に姿を現した。

その経歴のうえで飾ってきた広告の数々は、アルベルタ・フェレッティ、アスプレイ、バレンシアガ、ブランコ、ブリオーニ、バーバリー、キャシャレル、シャネル、コルテフィエル、ドルチェ&ガッバーナ、DKNY、ギャップ、H&M、ヒューゴ・ボス、ルイ・ヴィトン、マンゴ、ノキア、プラダ、資生堂、スポートマックス、セイ、・・・。

クロエのコレクションのその舞台裏にて合衆国出身のシャナン・クリック(左)とイタリア出身のビアンカ・バルティ(中)とともにルカ ―2005年度秋季
クロエのコレクションのその舞台裏にて合衆国出身のシャナン・クリック(左)とイタリア出身のビアンカ・バルティ(中)とともにルカ ―2005年度秋季

飾ってきたコレクション―歩いてきたランウェイの数々は、ミュウ・ミュウ、プラダ、バレンシアガ、キャシャレル、チェルッティ、ドルチェ&ガッバーナ、エリック・ベルジェール、ジャン・コロナ、ジュンコ・シマダ、ケンゾー、ルイ・フェロー、オリヴィエ・ティスケンス、イヴ・サン・ローラン・リヴ・ゴーシュ、ヨージ・ヤマモト、アマヤ・アルズアーガ、シャネル、ジェニー、ルッフォ・リサーチ、ソフィア・ココサラキ、スポートマックス、ストラネス、アレキサンダー・マックイーン、アンナ・モリナーリ、アツロウ・タヤマ、ボルボネーゼ、バーバリー、クリスチャン・ラクロワ、クロード・モンタナ、コスチューム・ナショナル、エミリオ・プッチ、エトロ、フェンディ、フセイン・チャラヤン、イッセイ・ミヤケ、ラガーフェルド・ギャラリー、ランヴァン、マックスマーラ、モルガン、モスキーノ、ニコル・ファーリ、パコ・ラバンヌ、ソニア・リキエル、アン=ヴァレリー・アッシュ、アー・ペー・セー、アレッサンドロ・デラクア、アントニオ・マラス、チヴィディーニ、ジャック・ファット、ラウラ・ビアジョッティ・ローマ、マスカ、ミラ・ショーン、ムーン・ヨン・ヒー、トレンド・レ・コパン、ブルマリン、クレメンツ・リベイロ、ガラニ・ストロク、ジャスパー・コンラン、ローランド・モーレット、アンドリュー・ゲン、アナ・スイ、アントニオ・ベラルディ、カルヴァン・クライン、カルロス・ミーレ、チャイケン、ダイアン・フォン・ファステンバーグ、ドリス・ヴァン・ノッテン、ヘルムート・ラング、ヒューゴ・ボス、ジル・サンダー、ジル・スチュアート、ラ・ペルラ、ラコステ、ロエベ、ルイ・ヴィトン、ルエラ・バートリー、マーク・ジェイコブス、マルティーヌ・シットボン、ニナ・リッチ、レヴィヨン、リック・オウエンス、テューラ、ザック・ポーゼン、ゼロ・マリア・コルネホ、アンテプリマ、バルバラ・ビュイ、ビブロス、シンシア・ステフィ、DKNY、ディースクエアード、イミテーション・オブ・クライスト、アイザック・ミズラヒ、ジェニファー・ニコルソン、ジョン・リッチモンド、ジョン・ヴァルヴェイトス、ジャスト・カヴァリ、ミッシェル・クラン、ミッソーニ、ニコール・ミラー、ペリー・エリス、ポリーニ、リファット・オズベック、プロエンザ・スクーラー、ロシャス、ワイ&ケイ、イーガル・アズルーエル、アン・ドゥムルメステール、クロエ、クリスチャン・ディオール、クリップス、クスト・バルセロナ、ジャイルズ・ディーコン、ジョン・ガリアーノ、ジョナサン・サンダース、リチャード・チャイ、ロベルト・メニケッティ、バナナ・リパブリック、ブーディカ、キャサリン・マランドリーノ、ジャンバティスタ・ヴァリ、ミリー、タムセン、アクアスキュータム、カミラ・スターク、デレク・ラム、ディーチェ・カヤック、エマ・クック、ガイ・マッティオーロ、グッチ、アイスバーグ、リベルティンヌ、マルニ、ナルシソ・ロドリゲス、ポール・スミス、プリーン、サルヴァトーレ・フェラガモ、ザルディ、アン・クライン、ハイダー・アッカーマン、イザベル・マラン、レオナール、アルマンド・バジ、・・・。

薄茶色の髪に青色の瞳。その身長おおよそ1.74m。イセリン・ステイロ、ジュリア・ステグナー、キム・ヌールダキンガ・ラジャック、リンダ・ヴォジュトヴァ、マルタ・ベルツカルナ、ナターシャ・ヴォジョノヴィッチ、・・・こうした同業者らとの交流を持つ。

そんなモデル―ルカ・ガジャスは、いよいよ熟練の域に達し始めたそのキャリアのうえで、ひとりのトップモデルとしての際立った注目や人気を得るようなことは未だ無きながらも、今日もどこかの『美』の舞台にありささやかにその名とその彩りとを世に知らしめ続けている。

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