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版間での差分

2007年11月20日 (火) 14:45の版

関東地方の内の南方にあって、大いなる太平洋の水面を見据える千葉県。その北の外れに位置し、大河―利根川(とね-)の流れを内に湛える成田市(なりた-)―そこにかつては下総町(しもふさ-)と呼ばれた地域があった。しもふさ七福神(-しちふくじん)は、この地に広がるのどかな田園風景とともにあり、そこに点在する六ヶ寺と一つの牧場をその霊場に定める。

目次

札所

順は『日本全国七福神めぐり』の提唱する推奨の道順による。

眞城院(弁財天)

学問成就と恋愛成就、そして音楽、弁財、美芸文学、智恵、記憶、思索、歓喜、福徳、財産、子孫の繁栄を司る、七福神に唯一の女性の神―弁財天(べんざいてん)。眞城院(しんじょういん)は応永3年(西暦1396年)の開山であるという天台宗の古刹で、作者も制作年代も不詳という阿弥陀如来(あみだにょらい)を本尊に拝する。戦国時代の『長篠の戦い(ながしの-)』にまつわる事物を今に伝えつつ、七福神の札所たるゆえん―弁財天を祀るところの、江戸時代の創建であるという弁天堂を境内に置いている。住所は千葉県成田市高岡163にて、電話番号は0476-96-0176、最寄の電停は滑河駅。[1][2]

成田ゆめ牧場(福禄寿)

福(幸福)、禄(俸禄)、寿(長寿)の三徳、招徳人望と俸禄増加、そして家内安全、幸福、秩禄、慶祝、良い配偶者の獲得を司る、道教(どうきょう)に言う南極老人―南極星の化身たる神―福禄寿(ふくろくじゅ)。成田ゆめ牧場(なりた-ぼくじょう)は昭和62年(西暦1987年)に開設された自然豊かな観光牧場で、しもふさ七福神の札所たるゆえん―福禄寿を祀る小さな堂を送迎バス乗り場の近くに置いている。自然への親しみを促進してくれる様々な施設を擁し、その日々に多くの家族連れの来訪のうちに賑わうという。住所は千葉県成田市名木730にて、電話番号は0476-96-1009、最寄の電停は滑河駅。[3][4][5]

常福寺(大黒天)

画像:常福寺 1298933649.jpg
大黒天―常福寺

五穀豊穣、子孫愛育、そして飲食、縁組、勤労、経営、治安、科学、農耕、機織の繁栄を司る、遠くインドのヒンドゥー教ではシヴァと呼ばれる神―大黒天(だいこくてん)。常福寺(じょうふくじ)は延応元年(西暦1239年)の開山と伝わる真言宗の古刹で、不動明王(ふどうみょうおう)を本尊に据えつつ広大な敷地を有する寺。市立名木小学校のわずか南にあって、東に成田ゆめ牧場の緑を見据えている。住所は千葉県成田市名木953にて、電話番号は0476-96-3380、最寄の電停は滑河駅。[6][7]

楽満寺(恵比寿)

商売繁盛と除災招福、そして医薬、酒造、漁業、交通安全、商業の繁栄を司る、七福神に唯一の日本の神―恵比寿(えびす)。楽満寺(らくまんじ)は建暦2年(西暦1212年)の開創と伝わる臨済宗の古刹で、如意輪観世音菩薩(にょいりんかんぜおんぼさつ)―如意輪観音を本尊に据える寺。年も春に向かう頃に催行される『札打ち』、そして春と秋に催行される『背負い観音』などの特異な行事を今に伝えるという。住所は千葉県成田市中里308にて、電話番号は0476-96-1944、最寄の電停は滑河駅。[8][9]

乗願寺(布袋尊)

夫婦円満と財宝賊与、そして増長花実、円満完成、平和安穏、家運隆盛、無碍自由を司る、七福神に唯一の実在の人物、中国唐代の僧―布袋尊(ほていそん)。乗願寺(じょうがんじ)は延慶3年(西暦1310年)の開創という時宗の古刹で、阿弥陀如来を本尊に据える、板割浅太郎(いたわりあさたろう)にゆかりを持つ寺。参れば幼児の夜泣きが鎮まるという『夜泣き地蔵』などのあるその境内は、初夏には見事な紫陽花(あじさい)の開花をたたえもするという。住所は千葉県成田市名古屋234にて、電話番号は0476-96-2580、最寄の電停は滑河駅。[10][11]

昌福寺(寿老人)

長寿延命と富貴招福、そして妙薬、開運、厄除、健康、安楽、不老長寿を司る、中国宋代の仙人―時に福禄寿と同体とも云われる神―寿老神(寿老人―じゅろうじん)。昌福寺(しょうふくじ)は永正11年(西暦)の開山であるという浄土宗の寺で、『月かげ保育園』という保育園を境内に併設する。火災により詳しい寺伝は今に残らぬものの、元文5年(西暦1740年)の創建であるという本堂を今に伝えている。住所は千葉県成田市西大須賀1872にて、電話番号は0476-96-0067、最寄の電停は滑河駅。[12]

龍正院(毘沙門天)

開運厄除、大願成就、そして財宝福徳、降魔教化、名誉、協力、地位、神通自在を司る、仏教の守護たる四天王の一、戦の神―毘沙門天(びしゃもんてん)。龍正院(りゅうしょういん)は承和5年(西暦838年)―平安時代の開山と伝わる天台宗の古刹で、しもふさ七福神の札所であると同時に、坂東三十三ヶ所という歴史ある霊場群の札所でもある。十一面観音(じゅういちめんかんのん)を本尊に拝するこの寺は、その山門にあたる『仁王門(におうもん)』や、入母屋(いりもや)という造りの本堂などなど、国や県からの指定を受けた数多の文化財を境内に置いている。住所は千葉県成田市滑川1196にて、電話番号は0476-96-0217、最寄の電停は滑河駅。

資料