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版間での差分
2007年12月15日 (土) 09:11の版
人類史の折々を彩った諸事物の顕彰と継承―世界遺産(せかいいさん)についての数多の書を世に送り出している『世界遺産を旅する会』の編纂によって西暦2001年の夏に上梓された書籍―世界遺産 極める 55(せかいいさん きわめる ごじゅうご)は、この地球上に散在する世界遺産のうちの55個のそれに着目し、それらの姿を写真とともに綴り収めた文庫本である。
収録の各々の世界遺産について、ただ客観的事項の記述に終始するのではなく、どこか叙述めいた文章をもってそれらの描写を行うとともに、全色(フルカラー)を用いた数多の美しい写真を随所に据えている。頁を跨いだ見開き全体が写真になっていることもある。
世界の息吹と旅情の感―溢れ身を酔わせること頻り。
目次 |
構成
『王の物語を聞く』
- エル・エスコリアール修道院とその遺跡(スペイン)
- シュリ=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷(フランス)
- ジェロニモス修道院とベレンの塔(ポルトガル)
- シェーンブルン宮殿と庭園(オーストリア)
- クロメジーシュの庭園と城(チェコ)
- 故宮(中国)
- アーグラ城塞(インド)
- 古都メクネス(モロッコ)
『未知なる自然を知る』
- ムル山国立公園(マレーシア)
- 黄龍の自然景観と歴史地区(中国)
- ナンダ・デヴィ国立公園(インド)
- 白神山地(日本)
- マッコーリー島(オーストラリア)
- アイルとテネレの自然保護区(ニジェール)
- ケニア山国立公園/自然森林(ケニア)
- ブウィンディ原生国立公園(ウガンダ)
- エオリエ諸島(イタリア)
- ウッド・バッファロー国立公園(カナダ)
- ウォータートン・グレーシャー国際平和公園(アメリカ/カナダ)
- サンガイ国立公園(エクアドル)
『遺跡に往時を想う』
- 古代都市パレンケと国立公園(メキシコ)
- 古代都市テオティワカン(メキシコ)
- メサ・ヴェルデ(アメリカ)
- スケリッグ・マイケル(アイルランド)
- バールベック(レバノン)
- ハットゥシャ(トルコ)
- アクスムの考古遺跡(エチオピア)
- タドラット・アカクスの岩壁画(リビア)
- 古都アユタヤと周辺の古都(タイ)
- マハーバリプラムの建造物群(インド)
- 龍門石窟(中国)
- 琉球王国のグスクおよび関連遺産群(日本)
『都市の歴史を探る』
- ナポリ歴史地区(イタリア)
- ヴェローナ市街(イタリア)
- ロードス島の中世都市(ギリシア)
- アビラ旧市街と塁壁の外の教会(スペイン)
- セビーリャの大聖堂、アルカサルとインディアス古文書館(スペイン)
- バンベルクの町(ドイツ)
- ビリニュス歴史地区(リトアニア)
- ブルージュ歴史地区(ベルギー)
- エディンバラの旧市街と新市街(イギリス)
- ムザブの谷(アルジェリア)
- 古代都市アレッポ(シリア)
- 古都オウロ・プレート(ブラジル)
- トリニダードとロス・インヘニオス渓谷(キューバ)
- オアハカ歴史地区とモンテ・アルバン遺跡(メキシコ)
『祈りと巡礼の地を訪ねる』
- アッシジの聖フランチェスコ教会と遺跡群(イタリア)
- ランスのノートル=ダム大聖堂、サン=レミ修道院とト宮殿(フランス)
- パンノンハルマのベネディクト会修道院とその自然環境(ハンガリー)
- ザンクト・ガレン修道院(スイス)
- メテオラ(ギリシア)
- テッサロニキの初期キリスト教とビザンチン様式の建築物群(ギリシア)
- トロイツェ・セルギエフ大修道院の建造物群(ロシア)
- ゴンダール王宮と聖堂群(エチオピア)
- ラサのポタラ宮と大昭寺(中国)
エッセイ
- 『女神の山ナンダ・デヴィに祈る』 - 桃井和馬
- 『栄光の琉球遺跡を訪ねて』 - 三好和義
- 『木組みの町』 - 池内紀
コラム
『歴史の証人「負の遺産」』
- 奴隷貿易の歴史を今に伝えるセネガル共和国の『ゴレ島』、大いなる戦火の時代にあって、歴史に人の狂気たるものの記憶を刻みつけもした、ポーランド―ビルケナウ強制収容所の『死の門』、人類史に未曾有の衝撃を刻み付けた悲劇の名残を留める日本の『原爆ドーム』、... 『負の世界遺産』の簡易な概要とそれについての提言を記す。